ふるふる図書館


睡蓮



足元には、過去の街が眠っている
水底には、記憶の君が眠っている
鳥が飛ぶかわりに、魚が空を泳ぐ

もう決してひらくことがない、セピア色した君のまぶた
泥の中に咲くきよらかなすいれんのように
再びほころぶことが叶うなら
瞳にはどんな色が映るだろう

僕の花束は、君に届きましたか?

20070307
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