ふるふる図書館


おまけ1 彼とアツアツ



「うーん。社割で買っちゃおうかな」
「やあ、メリークリスマス!」
「あ、木下さんお疲れさまです」
「わしは木下さんではない、サンタクロースじゃ。子供たちに夢とプレゼントをお届けするのが使命なのじゃ。して、よい子のコーキ君はなにをご所望なのかね」
「おせち料理作りたくて、本探してたんです。これいいかなって思って。『らくらくかんたん! とっておきのおせち』」
「なるほど。あいわかった。わしからのプレゼントじゃ。ほれ」
「ん? 『彼とアツアツ! ふたりでハッピー鍋料理』? いや、鍋じゃなくておせちの作り方が知りたいんですけど」
「すやすや眠ってる君の枕元に置いていくぞ。寝顔もじっくり堪能するのはサンタの役得じゃ」
「人の話聞けよ」
「しょうがない子じゃのう。ならば特別にこれを進呈してしんぜよう」
「え? あ! 大晦日の格闘技イベントのチケットじゃないですか! うそ、すげー! もらっていいんですか?」
「うむ、もちろんだとも」
「わー、よく手に入れましたね。ありがとうサンタさん! 席はどこだろ。
 ……へ? 『木下家のこたつ』?」
「みかんと緑茶と年越しそばももれなくついてるぞ。ハンテンのレンタルもありじゃ」
「テレビかよ! つか、わざわざ偽造したのかよチケット」

20071221, 20080525
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